【簡単!すぐわかる美術史】印象派?新印象派?ポスト印象派?って何がどう違うの?その2

こんにちは、どうもタツヤです。前回は印象派の流れをご説明しました。
今回はその第二弾新印象派についてご説明いたします。
新印象派って印象派と読み方似てるし同じ感じでしょ?って思われてる皆さん全く違います!

まず、印象派は前回お話した通り、自由に色と筆を使って絵画を構成することを重視した画法でした。
それに反し、新印象派は色彩理論を研究し科学的理論に基づいて構成することを重視した画法を行います。

それってどういうこと⁉、、、といいますと。。

スーラは色や技法によって見る側にどういう効果を与えるかを徹底的に研究したのです!

たとえば、、、絵画に描かれる草木や建物、すべて色を混ぜた絵の具で一塗ではなく、複数の原色に近い色の点を打ち、まるで見た人は色が混ざり合っているかのように見せた描き方を初めて行いました。印刷の技術と少し似てる気がします。

そこで生み出したのが点描画法!!
そう!!点をひたすらに打つ単純作業!!創造しにくいかと思いますので下の画像をご覧ください。。

ジョルジュ・スーラ 「グランド・ジャット島の日曜日の午後」 (1884-1886)参考:https://publicdomainq.net/georges-seurat-0014560/

ちなみに「グランド・ジャット島の日曜日の午後」が描かれた1880年代はパラソルが流行していたらしいです。(笑)

こちらの作品はスーラが2年間の月日を費やして描いた作品【グランドジェット島の日曜日の午後】です。縦2m横3mのこの作品。。

全部で描いてます。。。。


よく見ると影の中にも赤や青色があるし、草木の中に緑だけでなく青や赤、たくさんの色があるのです。それは色彩理論を研究したスーラが編み出した色鮮やかに見せる工夫です。
確かに色が混ざり合っているかのように見えませんか?影の部分でさえ鮮やか!

スーラ自身で色彩発光主義というほど色彩にこだわって描いていました。

ちょっと余談⁉
色彩で大活躍のスーラ。
ただ、批評家などから絵画に動きがないと批判が相次ぎます。
色々試しますがいまいち動きが出ないことに悩んでいました。。。ただそれもそのはずなんです。
スーラの師匠。アングルという画家なんですがその人の作品、動きが全くない画家なんです、、、完全に影響されてますよね、、、(笑)だれがどの作品に影響を受けたか調べてみると面白いので試してみてください。(笑)下記がアングルの作品です。

ドミニク・アングル作「玉座のナポレオン」
参考:https://gahag.net/008009-jean-auguste-dominique-ingres/

このように今までない視点で絵画制作を行ったスーラですが、ずっと点を描いていたのが影響したのか、31歳という若さで亡くなります。
その後スーラの色彩理論を広めた人物がいます。それがシニャックという画家です。
スーラの少ない仲間の一人でスーラとは真逆でものすごく社交的な陽キャラなんです。

なので多くの画家がシニャックのもとを訪れ色彩理論を学びました。
シニャックは著書も出します。「ドラクロワから新印象派まで」

その訪れた画家の中には、20世紀初頭大活躍した画家もいます。

ロベール・ドローネー 「円形」 (1930)参考:https://publicdomainq.net/robert-delaunay-0021028/


マティス、ゴーギャン、ゴッホ、ドローネなどなど、、、知っている画家はいましたか?
この点描画法をまねていないのはピカソだけといわれるほどです。

このようにスーラ(新印象派)は多くの画家に指示され影響を与えた画家といえるでしょうー

そして新印象派が認知され始めたころある男がパリの地に足を踏み入れます。
その名もゴッホ!

フィンセント・ファン・ゴッホ 「自画像」 (1887)


次回、印象派の流れを汲みつつ独自の世界感を生み出した集団!その名もポスト印象派!
絵が下手なセザンヌ、女好きなゴーギャン、執着心がすごすぎゴッホ!
個性的な画家達が登場するのでお楽しみに!!ボンボヤージュ!!