【すぐわかる美術史】~簡単解説!宗教画編その2~

こんにちは、タツヤです。
前回に引き続き宗教画の歴史をお伝えしていきます。
前回の宗教画はイエスキリストを大勢の方が参拝している所で終わりましたので、その続きからです。
前回をまだ見ていない人はこちらをご覧ください。https://www.pikosapu.com/post2250/

上記の絵画の様にイエスが「ユダヤの王が生まれた」と多くの人に歓迎される中、
現在のユダヤの国王ヘロデ王は、真のユダヤの王が誕生したことを恐れ、権力を剥奪されると心配しイエス・キリストを警戒しました。

イエス達エジプトへ逃避行!

そのことを察知した天使はいち早くイエスの父ヨセフ
「キリストとマリアを連れてエジプトへと逃げなさい。ヘロデ王が息子を殺めようとしています。私が知らせるまでそこにいるのですよ」的な助言をしました!

ヨセフは慌てて二人を起こし、急いで夜中にエジプトへと出発しました。
その状況を描いたのが下の絵画です。

ヨセフが天使に助言をもらい、マリアがイエス・キリストを抱えているのが分かりますでしょうか?
彼らはエジプトに移動しヘロデ王が亡くなるまで滞在しました。。。。。

ヘロデ王による「幼児虐殺」

そして!天使の読み通り、悩まされたヘロデ王は「幼児虐殺」を決行しました!
ヘロデ王はベツレヘムで生まれた2歳以下の幼児を全て殺害するよう命じます!!それがその様子です。

 引用元t:https://publicdomainq.net/pieter-bruegel-the-elder-0009249/ ピーテル・ブリューゲル(父) 「嬰児虐殺」 (1565-1567)

上記の【幼児虐殺】というタイトルの絵画、よく見ると幼児と書かれているのに、一人も幼児が描かれていません。。。。

その理由は購入者が勝手に塗り替えたといわれています。左の画像の女性もパンが落ちて泣いているのではなく、実際の絵は子供が殺されて泣いているのです。

昔は所有者が勝手に塗り替えることはよくありました。誰が書いたかはさほど重要ではなかったみたいです!

そして年月が経ち、、

残酷なヘロデ王が死ぬと、天使がエジプトにいるヨセフにまた現れ
「起きて、イスラエルへ戻りなさい。この子の命をねらっていた者どもは、死んでしまった。」的なことを告げましたが、戻った先にはヘロデ王の息子が支配していました。

そこで再びイエスの家族はナザレの町へ行って長期にわたりそこで滞在しました、、、

ここでクイズ!!ジャッジャッン!!
イエスの父ヨセフの、職業は次のうちどれでしょうか??
①-羊飼い
②-漁師
③-大工さん
答えは次の画像でわかります。

正解は③の大工でした!意外でしたか?

少年イエスに成長!

そして時はたち、、、

イエスとその両親は過越際(すぎこしさい)にエルサレムへ旅をしました。

過越際とは
ユダヤ暦の年の始まりである第1の月(3月~4月の時期)の、14日目に行われる。
新年を祝い、イスラエル国家の誕生を記念する祭り。

祭りが終わり、帰る際少年イエスがいないことに両親は気づきました。

探し周った挙句、エルサレムの神殿の境内で、少年イエスが学者たちの真中に座り、話を聞いたり質問をしたりしているのを見つけたのですが、学者たちは、イエスの賢さに驚いていたそうです。

その様子の絵画がこちらです。

Paolo Veronese – http://www.museodelprado.es/typo3temp/pics/2ce71c7a65.jpg, Public Domain

みんなビックリしちゃってますよね、、
そしてそんなイエスに母はこう言いました。
「なぜこんなことをしてくれたのです。見て!お父さんもわたしも心配して捜していたのですよ!!」
するとイエスは
「どうしてわたしを捜したのですか?わたしが自分の父の家にいるのは当たり前だとは思いませんか?」
的なことを言いました。

父の家とは神の家、神殿のことで、神の子イエスを強調したことになりますが。。。
なんかちょっとイエスが生意気に見えませんか?

そのことで父ヨセフは落ち込み母マリアはどう育てればよいか悩んだそうです。。

さて!ここで宗教画の前半はほぼほぼ終わりました、、
後半はもっとイエスの凄みが出てきますのでお楽しみに、、、