大手個別指導塾である東京個別指導学院で英語講師を4年間経験し、自身の現役時代を振り返った時に、
限られた受験対策期間の中で"英文法"の対策をしなければならないという壁を思い出しました。
当時の生徒たちになるべく楽に英文法対策をしてほしいという思いからまとめたのが本ページの
超簡潔・単元別英文法です。
センター試験から共通テストへ移行した近年、英語長文読解が重視されるようになりましたが、長文速読、文脈理解の根底にあるのは分構造の理解です。分構造の理解≒英文法です。
英文法を理解→英単語をマスター→読解力を身に着けるができれば共通テストで8割越えも見えてきます!
※本ページの単元別英文法はとにかく簡潔に見やすくを第一に考えたまとめとなっております。
英文法を網羅できるわけではありません。必要最低限のルールをまとめたものになります。
このルールを覚えてから、英文法の応用に入ると倍速以上に理解できると思います!
ぜひ、ご参考にしてください!!!
【絶対覚えて!】~品詞・五文型~
最初にして最も重要なルールです!基礎が故に説明を省かれがちな範囲ですが、
必ずこのルールを覚えてください!
また、以降の単元も品詞と五文型を完璧に覚えていることを想定し、まとめております。
~品詞~
S 主語(名詞)
V 動詞
O 目的語(名詞)
C 補語(名詞or形容詞)
※副詞・・・・副詞とは時や条件を表します。(文型に含まれないため、極論、文に無くても意味は通じますが、時間や条件を表すことで、文意を詳細にします。)
自動詞
自動詞とは直後にO 目的語(名詞)が無くても成り立つ動詞です。
例)I run.『私は走る』 Bird fly.『鳥が飛ぶ』
(V) (V)
※自動詞の後ろは通常O(目的語)は置けないが、どうしても置きたいときにtoやinなどの前置詞を置く!
例)I go to school.『私は学校に行く』 I run in the park.『私はその公園で走る』
(S)(V)(前)(O) (S)(V)(前)(O)
他動詞
他動詞とは直後にO 目的語(名詞)が無いと成り立たない動詞です。
例)I visit teacher.『私は先生に訪ねる』 I have a pen.『私はペンを持っている』
(V) (O) (V) (O)
【絶対覚えて!】~五文型~
分構造を把握するうえで最も重要なのが、文型です!この5つのルールさえ覚えてしまえば、
この後の単元は簡単に理解できます!
文型は動詞で決まります!!
※境界線上の第1・2文型は自動詞、線下の第3・4・5文型は動詞の直後にO(目的語)が来るので、他動詞を使う。
~受動態~
受動態はbe動詞+過去分詞系(-ed,-en)で作る。
例)The window was broken by him.『その窓は彼に壊された』 He was called by her.『彼は彼女に呼ばれた』
受動態の作り方
能動文のSがOをVする。のOが文頭に来て、byの後ろにSが来る。
She called him.
↓
He was called by her.
~助動詞~
助動詞は動詞の原形を直後に付けます。
※推量の意味は事象の程度の強弱で区別しましょう。
~完了形(現在完了形)~
完了形はhave+動詞の過去分詞形で作ります。
※過去形と違い、完了形は現在まで動作が影響していて、時間に幅かどうかが違いです。
【完了】
例)I have already finished doing homework.『私はすでに宿題をやり終えました』
※現時点で"宿題をやり終えた"という状態である。
【継続】
例)I have been studying English for 2 years.『私は2年間英語の勉強をしています』
※be動詞+ing形の進行形との違いは進行形は一時的な動作に対して、完了形継続は時間幅がある。
※時間表現の前に付けるforは前置詞なので、名詞しか置けない。for 2 years. for 3 days.
※時間表現の前に付けるsinceは接続詞なので、S Vの分を後ろに置く。since I lived Japan.『日本に住んでから』など
【経験】
例)I have been to America three times.『私は3回アメリカへ行ったことがある』
※現在3回アメリカに行ったことがある経験がある。
※1回はonece、2回はtwice、3回以上は数字+times.
~過去完了形~
過去完了はhad+過去分詞形で表します。現在完了のように時間幅のある動作が過去のある時点で完了している状態です。
また、大過去とも呼ばれ、過去のさらに前の時制を表します。
【完了】
例)I had finished homework before my mother came home.『私は母が帰ってくる前に宿題を終えていました。』
※今回、接続詞beforeを挟んで、時制に違いがあります。宿題を終えたという時制は母が帰ってくるよりも前の時制です。
母が帰ってきたのは過去形なので、宿題を終えたのは過去より前、すなわち大過去になります。
【継続】
例)I had lived in Tokyo for 3years before I came to Saitama .『私は埼玉に来る前は3年間東京に住んでいた。』
※接続詞節before内は過去形であり、埼玉に来るという時制より東京に住んでいた時制は前であり3年間という継続が過去のある時点で終了している。
【経験】
例)I had never been there before I was 20.『私は20歳の時までそこへ行ったことがなかった』
※接続詞節の20歳の時は過去の話であり、そこへ行ったことがなかったのはもっと前のこと。
~不定詞~
不定詞はto+動詞の原形で作ります。
不定詞の用法としては主に以下の3つです。
名詞的用法:名詞はSかOかCに入る。
訳)『~することを』『~することは』『~することが』
例)I like to study English.『私は英語を勉強することが好きだ』
(S)(V) (O=名詞の位置に入る不定詞)
※likeは他動詞なので第3文型。直後にO(目的語)が必要。
副詞的用法:副詞は文型SVOCに含まれない。
訳)『~するために』
例)I go to school to study English.『私は英語を勉強するために学校へ行く』
(S)(V)(前+O) (副詞の位置に入る不定詞)
※goは第一文型。自動詞のため、直後に目的語が置けないが、学校を目的語にしたいので、前置詞を使って無理やり目的語を置く。よってschoolまででS+V+前+Oで文型が完結している。school以降は文型に含まれないので、副詞。
例)I study English to go to America.『私はアメリカへ行くために勉強する』
(S) (V) (O) (不定詞の副詞的用法)
※studyは第三文型なのでSVOで完結。副詞の位置に不定詞がある。
形容詞的用法:形容詞はCの位置に入り、修飾したい名詞の直後に不定詞を入れる。
訳)『~するための』
例)I want something to drink.『私は何か飲むためのものが欲しい』
(S)(V) (O) (不定詞の形容詞的用法)
※直前の名詞を修飾する。
主な訳の覚え方は名詞的、副詞的、形容詞的の順番『〜することを』『〜するために』『〜するための』のお尻をとって『をにの(鬼の)』と覚えましょう!
~動名詞~
動名詞は動詞をing形にします。(進行形はbe動詞+~ingなので区別する)
本来文中に動詞は1つしか入れられないので、動詞をing系にして『~することは』という名詞として扱う。
例)I like playing soccer.『私はサッカーをすることが好きだ』
(S)(V) (O:動名詞)
※likeは他動詞、目的語の位置に動名詞(名詞)が入る。
例)He forgot going to school.『彼は学校に行くことを忘れた』
(S) (V) (O:動名詞)
※forgotは他動詞、目的語の位置に動名詞(名詞)が入る。
~現在分詞~
現在分詞は動詞をing形にし、名詞を修飾する形容詞的な用法です。
また、能動的に直後の名詞を修飾します。
例)I saw running the boy.『私は走っている少年を見ました』
※現在分詞runningは直後のthe boyを修飾。
例)He spoke to sitting the boy.『彼は座っている少年に話しかけた』
※現在分詞sittingは直後のthe boyを修飾。
(応用)
修飾する名詞以外の前置詞を伴う名詞があるときは修飾する名詞が現在分詞の前に来る。
例)I saw the boy running in the park.『私は公園で走っている少年を見ました』
※in the parkを伴うので、被修飾語the boyは現在分詞runningの前に来る。
例)He spoke to the boy sitting on the sofa.『彼はソファーに座っている少年に話しかけた』
※on the sofaを伴うので、被修飾語the boyは現在分詞sittingの前に来る。
~過去分詞~
過去分詞は動詞をen、ed形にし、名詞を修飾する形容詞的な用法です。
また、受動的に直後の名詞を修飾します。
例)She saw broken the window.『彼女は割られた窓を見た』
※過去分詞brokenは直後のthe windowを修飾。
(応用)
修飾する名詞以外の前置詞を伴う名詞があるときは修飾する名詞が過去分詞の前に来る。
例)She saw the window broken by Taro.『彼女は太郎に割られた窓を見た』
※by Taroを伴うので、被修飾語the windowは過去分詞brokenの前に来る。
~分詞構文~
本来、接続詞を使用することで、S(主語)V(動詞)~とS(主語)V(動詞)~の2文を1文にすることができます。分詞構文を使用することで、上記の役割を担うことができます。
【分詞構文の作り方】
①接続詞を省略する
②2文の主語が同じ場合、1文目の主語を省略する。
③1文目の動詞を能動なら現在分詞ing形、受動なら過去分詞en,ed形にする。
例)Because I was so tired ,I didn't went to school.
↓
● Being so tired ,I didn't went to school.
※①接続詞省略②前後の主語が同じなので省略③動詞を現在分詞形に
例)when I saw her ,she studied English.
↓
● I seeing her ,she studied English.
※①接続詞省略②前後の主語が異なるので、Iは省略しない③動詞を現在分詞に
例)Because the mountain is covered with snow ,the mountain is so beautiful.
↓
● ● ● Covered with snow ,the mountain is so beautiful.
※①接続詞省略②前後の主語が同じなので省略③受動なので動詞を過去分詞に
※本来はisをbeen coveredに変換しますが,受動態を分詞構文にする場合はbe動詞は省略されがちです。
【主な用法】
(時)
『~した時』
例)When I spoke to her ,she was crying.
↓
● I speaking to her ,she was crying.
※①接続詞省略②前後の主語が異なるので、Iは省略しない③動詞を現在分詞に
(理由)
『~するので』
例)Because he studied yesterday ,he passed the test.
↓
● ● studying yesterday ,he passed the test.
※①接続詞省略②前後の主語が同じなので省略③動詞を現在分詞形に
(付帯状況)
『~しながら~する』
例)I ate pizza ,and I watched TV.
↓
I ate pizza,● ● watching TV.
※2文目が分詞になることもあるので注意。
~比較級~
比較級は基本的にはbe動詞+比較級+thanで作ります。
※比較級はerを作りますが、長めの単語はmore+原形で表します。
例)I am taller than him.『私は彼より背が高い』
例)This is more difficult than that.『これはあれより難しい』
応用問題として出題されやすいのが、言い換えです。
問)『私は彼ほど若くない』を英訳。
→ I am not younger than him. ≒I am older than him.
~最上級~
最上級は基本的にはbe動詞+the 最上級で作ります。
最上級はest形を作りますが、長めの単語はmost+原形で表します。
例)Mt.Fuji is the highest in Japan.『富士山は日本で一番高い』
例)English is the most difficult subject for me.『英語は私にとって最も難しい教科です。』
~関係代名詞~
関係代名詞は複雑ですが文型の知識があれば簡単です。
基本ルールは以下の通りです。
・直前の先行詞(名詞)を関係代名詞節で修飾する。
・先行詞が人ならwho,人以外ならwhich,thatは何でも使えます。
・関係代名詞節の中身が不完全文(文型の要素が何か欠落している)
・節内の欠落している箇所に本来先行詞が入る
例)I met her (who ● is Taro's sister).『私は太郎の姉である彼女に会った』
※関係代名詞節で修飾する先行詞はher。節内はS(主語)がないので不完全文
例)I read the book (which I bought ● yesterday).『私は昨日買った本を読んだ』
※関係代名詞節で修飾する先行詞はbook。節内はO(目的語)がないので不完全文
(応用)関係代名詞の省略
関係代名詞は節内がO(目的格)orC(補語)が欠落しているときに省略可能です。
※節内のS(主語が欠落している場合は省略不可)
例)I read the book (I bought yesterday.)
※bookを修飾する節内においてboughtは他動詞だが、Oがない。
例)I like pizza (he cooked.)
※cookは他動詞であり目的語がないので、関係代名詞which省略可。
【関係代名詞what】
関係代名詞のwhatは先行詞がいらないという特殊なルールがあります。
つまり、what自体が先行詞と関係代名詞を含んでいると考えます。
コツはwhatを先行詞+関係代名詞の形に変形してしまいます。
what = the thing which
上記の様にthe thing(先行詞)、which(関係代名詞)として考えます。
例)I can't believe ● what you think.『私はあなたの考えていることが信じられません。』
※believeは他動詞なので、O(目的語)が必要ですが、目的語となる先行詞がないにも関わらず、関係代名詞whatがあります。
↓
I can't believe the thing which you think.
※believeの目的語であり、先行詞がthe thing。就職する関係代名詞がwhich。関係代名詞節内のthinkの目的語がないので不完全文であり、欠落箇所に先行詞が本来入るという考え方は、通常の関係代名詞ルールと同じです。
例)● What you think is nice.
↓
The thing which you think is nice.
※先行詞が必要ないため、文頭にも可能です。
what〜thinkまでが関係代名詞節で主語となり、isが述語動詞、niceが補語です。
~関係副詞~
関係副詞も関係代名詞同様に先行詞を節で修飾します。
基本ルールは以下の通りです。
・直前の先行詞(名詞)を関係副詞節で修飾する。
・先行詞が時ならwhen,場所ならwhere,理由ならwhy,方法ならhowです。
・関係副詞節の中身が完全文(文型の要素がすべて揃っている)
【when(時)】
例)I remember the day (when I went to America.)『私はアメリカに行った日のことを覚えている』
※the dayが先行詞。関係副詞節の中はIがS(主語)でwentが自動詞のため第一文型で要素が揃っている。
【where(場所)】
例)I went to the park (where It is the largest in Tokyo) yesterday.『私は昨日、東京で一番大きい公園に行った』
※the parkが先行詞。節内はisがbe動詞なので第二文型でありthe largestがC(補語)なので完全文である。
【why(理由)】
理由の先行詞はthe reasonのみとなります。
例)I heard the reason (why he passed the test.)『私は彼がテストに合格した理由を聞きました。』
※the reasonが先行詞。節内は passは他動詞で第三文型でO(目的語)もあるので完全文。
【how(方法)】
先行詞the wayと関係副詞howは併用不可。どちらかを省略しなければならない、特殊なルールがあります。
例)This is ● (how I passed the test.)『これが私がテストに合格した方法だ』
※先行詞the way省略
or
例)This is the way (●I passed the test.)『これが私がテストに合格した方法だ』
※関係副詞 how省略
~仮定法~
仮定法は実際の時制と使用する時制の乖離があるので現実の事柄ではないというイメージをなんとなく
捉えましょう。
現在の過程は過去形を使う。過去の過程は過去完了形(大過去)を使う。
【現在の仮定】
If S 過去形~,S 助動詞の過去形 Vの原形~.
例)If I had money ,I could buy the book.『もしお金を持っていれば、その本を買うことができるのに』
※過去形と助動詞の過去形を使う
【過去の仮定】
If S 過去完了形~,S 助動詞の過去形 完了形~.
例)If I had had money ,I could have buy the book.『もしお金を持っていれば、その本を買えたのに』
【その他の用法】
(仮定法未来)
『万が一~なら』
If S were to V~,S would~.
If S should V~,S would~.
(願望)
『~だったらなぁ』
If only 仮定法~
(Aがなければ)
If it were not for A
If it had not been for A
But for A
Without A
(~する時間だ)
It is (about) time S 過去形~
(まるで~のように)
as if 仮定法~
【応用】
(If省略)
Ifを省略し、倒置で表すこともできます。
例)If I had money,I could buy the book.
↓
● Had I money,I could buy the book.
例)If I had had money ,I could have buy the book.
↓
● Had I had money ,I could have buy the book.
(混合型)
仮定法の,(カンマ)を挟んだIf節を条件節、もう1文を帰結節といいます
条件節と帰結節が現在、過去の混合になる場合もあります。
例)If I had practiced soccer harder ,I would be soccer player now.
訳『もしサッカーを一生懸命練習をしていたら、今頃サッカー選手になれているかもしれないのになぁ』
※条件節は仮定法過去の形、帰結節は仮定法過去完了の形です。
御覧頂き、ありがとうございます。
冬ごろに英語長文の速読のコツもアップ予定です。
ぜひ、ご参考にしてください!!
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