太陽礼拝とは
太陽礼拝とはヨガの代表的なポーズの一つで、呼吸に合わせて12個のポーズを連続してとるのが特徴です。
元々はインドで伝統的に行われている太陽神への祈りとして用いられていました。次第に一般人向けに取り入れられ、ヨガの動きの一つとして普及されるようになったとされています。
「太陽への畏敬の念」「1年の移ろいの中で感じられるさまざまな気付き」「一生に込められた祈り」など、12のポーズそれぞれに意味が込められています。
シンプルかつ基本的なヨガのポーズを息を吸って1動作、息を吐いて1動作をとっていくので、初心者の方でも始めやすいと思います。
効果
全身の筋肉を動かすので、柔軟性や代謝アップ、冷え性やむくみにも効果があるとされています。また呼吸と連動させて動作を行うため、脳にも酸素が行き渡り、頭もスッキリします。
意識して深い呼吸と動作を連動させることで集中力を高め、かつ気持ちを落ち着かせることが出来るため、動く瞑想とも言われています。
ポーズのとり方
太陽礼拝は、流派などによりポーズの数や形が異なりますが、今回は基本となるポーズをご紹介します。
①タダーサナ(山のポーズ)
両足の親指の付け根をそろえ、手を下すか胸の前で合掌をし息を吐きます。肩の力を抜き、遠くを見つめて足裏で床を強く踏みしめます。
②ウールドヴァ・ハスターサナ(両手を強く上に伸ばすポーズ)
息を吸いながら、両手を体の横から天井方向へ伸ばし手を合わせます。目線は両手の親指に向けましょう。
③ウッターナーサナ(前屈)
吐く息で、脚の付け根から上半身を前に倒し、腿とお腹をくっつけます。両手を床につけ、(※膝はまがってしまっても大丈夫です)頭・首をリラックスさせた状態で、数呼吸キープします。
④アルダ・ウッターナーサナ(半分の前屈)
息を吸いながら前屈の姿勢から上半身を引き上げ、背中を伸ばします。膝の裏と背中をまっすぐ伸ばしましょう。目線は数歩先を見つめ、手は床でも膝でもいいので、背筋を伸ばすことを優先します。
⑤クンバカーサナ(板のポーズ)
吐く息で片足ずつ後ろに引き、プランクの姿勢になります。肩の真下に手をおき、かかとを強くけり出して頭からつま先までが一直線になるように意識します。おへそを背中に引き込むように下腹部に力をいれます。
⑥チャトランガ・ダンダアーサナ(四肢で支える杖のポーズ)
吸う息で背骨を伸ばし、脇をしめて吐く息と共に肘を曲げて胸を床に近づけ、体が床と平行になったらキープします。
⑦ウルドワ・ムカ・シュバナーサナ(上向きの犬のポーズ)
息を吸いながら胸を前に押し出すように上半身を反らします。目線は斜め上、胸を開いてお腹の前側を伸ばします。
⑧アド・ムカ・シュバーナーサナ(下向きの犬のポーズ)
吐く息でお尻を高く突き出し背中はまっすぐ伸ばします。両手を大きく開き、肩から床を強く押して背筋を伸ばします。かかとが床につかない場合は膝を軽く曲げ、お腹と腿を近づけます。
⑨アルダ・ウッターナーサナ(半分の前屈)
膝を曲げ、両手の間を見つめ息を吸いながら片足ずつ手の間に歩き、④と同じポーズに戻ります。
⑩ウッターナーサナ(前屈)
吐く息で脚の付け根から前屈をします。膝は曲げてもよいので胸と腿をくっつけます。このとき座骨をできるだけ上にあげましょう。
⑪ウールドヴァ・ハスターサナ(両手を強く上に伸ばすポーズ)
息を吸いながら頭が最後になるように腰から順番に起き上がり、図頭上で合掌します。
⑫タダーサナ(山のポーズ)
息を吐きながら両手を左右から下におろしていき、基本の立ち姿勢である①のタダーサナ(山のポーズ)に戻ってきます。
さいごに
太陽礼拝を習慣にすると、毎日の動作の中で「いつもより体が重いな」「集中できないな」など、身体の変化にも気づきやすくなります。
そんな日は無理をせず、マッサージをしたり、軽いストレッチだけにするなど、いつもよりのんびりしてみてください。
毎日のヨガの練習に、気分転換に、軽い運動をしてみたい方に、皆さんの生活スタイルに合わせて「太陽礼拝」をぜひ取り入れてみてください。